Tout deviennent un caractère.
映画の感想を中心に書き綴っています。ネタバレや個人的で偏った感想なども含まれているのでご注意を。
The Village(2004)
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブライス・ダラス・ハワード、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディetc
ストーリー:1897年、ペンシルヴァニア州。その村は深い森に囲まれ、外の世界から完全に隔絶していた。そしてその村では、村人たちは不可解な掟を守ることを義務付けられていた。第一の掟、その森に入ってはならない。第二の掟、不吉な赤い色を封印せよ。第三の掟、警告の鐘に注意せよ。この掟は何故作られたのか、それの意味するものとは…。『シックス・センス』(1999)のM・ナイト・シャマランによるミステリー・スリラー。
以下、ネタバレありの感想です。
この監督の作品は実際に観た後に私の感想を見る事をお勧めします。
M・ナイト・シャマラン監督と言えば、『シックス・センス』(1999)は有名ですね!
あの予想しなかったラスト!まさかそんな事が…!?と思ったのを覚えています。
もう物凄く好きな監督の一人で、この映画も楽しみでした。
予告を見た感じだとホラーっぽいな、と感じました。
でも、実際は…と。これは最後までとっておきます。その方が面白いと思いますし。
主人公は、ブライス・ダラス・ハワード演じる盲目の女性アイヴィー。
目は見えないのですが、オーラのようなものが見えるらしいです。
うーん、でもそうすると色々と疑問が出てくるんですよね…。
ホアキン・フェニックス演じるルシアスの色が見えるというのは作品の中で言っていますし(でもどんな色とは言っていないので気になるんですが、予想では口に出来ない色、つまり赤ではないかと思います)、赤い実が赤い事も気づいたようです。でもエイドリアン・ブロディ演じるノアと隠れんぼをしていた時は彼の隠れた場所が分からなかったり、ラストのノアにも気づいていたのかが疑問。気づいていて落としたのか、恐怖から相手の色が分からなかったのか、それとも気づかずに落としたのか。
もし彼だと気づいていたなら、そこには殺意があったのか…?
それとも好意を持っている特別な人しか色は見えないのだろうか…?
ううーん、わからん!やっぱり深読みしすぎなのかしら。
この映画は、シャマラン監督の作品だけあってラストにどんでん返しがあります。
まず1つはホラー・サスペンスかと思ったら実際はラブストーリーだった事。はじめて見た時は肩透かしをくらった気分でした。だって予告を観る限りじゃ怖いテイストなんですもの!でも、何回も観ると凄く良い話。だって盲目で何も見えない女性が好きな男性の為に怪物がいるとされる森を抜ける、だなんて…!普通に無理な気もするけど…そんな事は本当に相手の事を思っていないと出来ませんよね、うん。でもこれはラストへ繋がるんですが、やっぱり目の見えない彼女だからこそ外の世界に行くべきなんですよね。
自分達の世界が作り物だとばれない為にも。
2つ目は時代設定です。映画が始まってすぐに彼らが過ごしていた時代が“1897年”と分かるんですが、実際は現代でした。
何故、時代を違うように見せていたのか。
それが村が出来たポイント。
村の年長者たちは愛する人を亡くし、同じ痛みが分かる人達とあの村を作ったのです。
何も争いが起こらない世界を夢見て。
禁止されていた赤色は血の色、という事なんですね。
それで彼らは莫大な資金を使って村を孤立させます。アイヴィーのおじいさん(だったと思う)が物凄いお金を持っていたのでそのお金を使って村の上を飛行機が飛ばないようにしたりしています。
この作品で一番凄いと思ったのはノア役のエイドリアン・ブロディ!この方の演技はもう凄いしか言えない。
ただ、ノアがやった事によって「これだから障害者は…」って偏見の目で見られそうでちょっと嫌でした。
一番好きなシーンは、ルシアスが、ルシアスを信じてずっと手を差しのべ続けていたアイヴィーの手をとって2人で地下室に駆け込む所。なんか音楽とかスローになる所が良かったなぁ!
そして監督と言えば、アルフレッド・ヒッチコック監督のように自分の監督する映画では必ず脇役で出演していて今作でもチラッと顔が映ります。是非探してみてください(笑)。